高齢化社会のニーズと共に


訪問介護の仕事は、特別養護老人ホームなどの入居型やデイケアなど通所型介護福祉施設と並び、各利用者宅を訪問して介護サービスを提供します。そして、複数ある介護サービスの中でも唯一在宅ケアができることに特徴があります。高齢化社会を迎えた現在では、高齢者人口自体ますます増えていますが、前期と後期に分けられる程その年齢に幅があります。また、介護が必要であると一口に言ってもそれぞれ状態が異なることから、現在要介護度は7つの区分が設けられています。そして、高齢化に伴い全国の殆どの地方自治体で特別養護老人ホームは順番待ちであるなど、既存の介護施設やサービスのみでは対応が困難な状況にあることから、早急又は計画的な介護福祉対策に取り組まなければならなくなっています。

そうした背景から、訪問介護はその運営上、施設の建設や設備の設置等に掛る費用を低く抑えて開始することができ、また利用者側のニーズからは住み慣れた自宅環境下で日常生活の中に必要なサービスを受けられることから、需要と供給が拡大しつつあります。そして、この訪問介護の仕事では、できるだけ利用者が自立した日常を送れるよう、利用者や日頃介護を行う同居家族の日常生活をサポートします。その為、仕事内容は生活援助と身体介護、車両への乗降介助の大きく3つから成り、利用者又はその家族が必要とするサービスをそれぞれの日常を尊重しながら提供します。また、ホームヘルパーは介護の専門家として頼られる存在であり、サービス自体の提供だけでなく相談を受けるなどのコミュニケーションも大切な仕事となります。